本当に大丈夫?アフリカマンゴノキの安全性について考えた

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米国で話題となり、近年日本でもサプリメントの主成分として利用され始めているアフリカマンゴノキ。

すでに、何種類か市販されているものもありますが、これからも増えて行くと言われています。さて、そんなアフリカマンゴノキ。私たち日本人が摂取しても安全性に問題はないのでしょうか。ここでは、アフリカマンゴノキの安全性について考えていきます。

アフリカマンゴノキとは?

アフリカマンゴノキは、熱帯地方に自生する高木で、マンゴーのような果実をつけることからこう呼ばれています。インドやアフリカでよく見られる高木であり、その昔から食欲を抑える効果があるとして愛されているようです。

アフリカマンゴノキの実は、脂肪細胞の一種である満腹中枢ホルモン「レプチン」の働きを活性化させるホルモン分泌を促すと言われており、食欲減退を通じて、結果的にダイエットを捗らせるというものです。

そのほか、体脂肪率が正常化したり、悪玉コレステロールが減少するなど、さまざまな良い効果が期待されています。

ダイエットに敏感である米国では、このアフリカマンゴノキを主成分としたサプリメントが爆発的に売れたことでも知られており、世界中で注目されていくのではないか、と話題になっているとのことです。

安全性は問題無い?

さて、このアフリカマンゴノキなのですが、現地の方ではなく、日本人である我々が摂取しても問題にならないのでしょうか。

一般的に、数多くの臨床試験が行われた結果、製品として市販されるのが普通なのですが、アフリカマンゴノキの安全性や根拠評価などを示唆している論文は多くありません。さらに、基本となっているアフリカマンゴノキの評価に関しては、対象者がカメルーン人のみであり、その内容も問題点が多いと指摘されています。

例えば、この論文で評価されているのはBMIが25〜30のカメルーン人の知見が1報だけであるという部分です。基本的なガイドラインには、海外で行われた研究は日本人への外挿性を考慮する必要がある、とされています。

しかし、特にそれらに触れられていないことから、逆に日本人が利用しても安全だといわれており、化学的根拠に乏しいと指摘されています。さらに、日本人による臨床試験が行われていますが、対象者が少なく、さらに社内データという発表ですので化学的根拠があるのか否か、これでははっきりしないというのが現実です。

疑問点も多い

また、アフリカマンゴノキを評価する研究内容についても、ひじょうに曖昧な内容であることが問題視されています。

コレステロールを正常化する、ということが謳われているアフリカマンゴノキなのですが、そもそも被験者のLDL-Cという数値の初期値が高くないことから、結果HDL-Cという数値の初期値が高くなるため、群間有意差にそもそも臨床学的意義がないと考えられています。

また、中性脂肪に関しても、被験者のTGという数値の初期値が高いわけではなかったことから、これらも臨床的意義があるとは言い難いと指摘されています。

体重減少の疑問点

また、安全性に関していうと体重減少に関する評価検証がかなり違和感がある、と指摘されています。

特保成分とアフリカマンゴノキの抗肥満作用に関わる研究が行われているのですが、アフリカマンゴノキのみが異様な体重減少を成功させているというものです。

ケルセチン配糖体をふくめた特保成分は、12週間しっかりと摂取期間を設けて評価されているのですが、大体1kgも痩せれば良いほうです。体重増加がない、というところが評価に値するところでしょう。

しかし、アフリカマンゴノキはわずか8週間の摂取だけで、マイナス6kgも減少しているのです。化学的根拠の質が悪く、さらにここまで本当に痩せてしまうと安全性に重大な問題があると言わざるを得ません。

しっかりと見極めること

アフリカマンゴノキは、まだまだ未知の成分です。だからこそ、利用したいという方はしっかりと評価を確認し、安全性について学ぶことが必要です。今後の推移をチェックし続けましょう。