冷静に計算すべき?アフリカマンゴノキのあり得ない効果とは?
今、痩せると話題になっているのがアフリカマンゴノキです。 アフリカマンゴノキとは、亜熱帯地帯に自生している高木のことですが、その実の種子から抽出されたエラグ酸がダイエットに高い効果を発揮するといわれています。 しかし、その内容や口コミなどがうさんくさい…と話題にもなっているようです。 一体、どういうことなのか危険性も含めて考えてみたいと思います。
痩せると話題
アフリカマンゴノキ抽出エラグ酸を利用すると、アディポネクチンと呼ばれる成分の分泌量が増加し、食欲抑制にかかわるレプチンが高まるといわれています。 このアディポネクチンという成分は若返りホルモンといわれており、さらに糖分の吸収も抑えるということでダイエット効果が高いといわれています。 実際に多くの人たちから痩せるという口コミが広がっているといわれており、有名人なども利用してその結果を公表しているといわれています。 お酒を飲んでいても、普通通りに食べていても1週間で3kg減少し、さらに数ヶ月で13kg以上も痩せたという報告があります。 普通に生活をしているのにもかかわらず、それだけ痩せるというのは驚くべきことです。
怪しい内容
アフリカマンゴノキを利用すれば激やせが約束されている、という謳い文句は魅力的です。しかし、冷静に考えるとかなり危険な成分と感じざるを得ません。 まず、アフリカマンゴノキを摂取しているだけで普通の生活をしていた場合3kgも減量できるというのはおかしいとは思わないでしょうか。 仮に、その一週間で3kgも減量できているのであれば、1日に相当減量できていることになります。まず、根本的なところでアフリカマンゴノキが有識者から疑わしいといわれている理由に劇的な効果があります。 提出された論文の中には、アフリカマンゴノキ抽出エラグ酸を毎日3mg摂取した群がそうでない群に比べて8週間でマイナス6kgほど減量したという報告です。 これは、一ヶ月で3kgほど減量した計算となり、一日にただ摂取するだけで700kcalのエネルギー消費ということになります。これだけでも明らかにおかしな効果ですが、この不可思議な報告を超えて一週間というのですから驚きです。 1ヶ月が4週間とすれば、1日に約4倍のエネルギー消費ということになり、アフリカマンゴノキを摂取するだけで何もせずに一日に2800kalの減量に成功している計算になります。いいでしょうか…。 成人女性の1日に必要な摂取カロリーは、1400~2000kcalといわれています。要するに、それくらいのカロリーを普通に摂取しているのにもかかわらず、アフリカマンゴノキを摂取するだけで2400kal分が減量してしまうのです。
冷静になれば明らかにおかしい
私たち消費者というのは、大きな単位だったり厄介な計算を省いて商品効果を考えてしまいます。 例えば、1週間で3kgの減量というとすごいという反面、リアルな数字に思えてしまうはずです。しかし、冷静になりましょう。先ほどの計算を思い出してください。 一日に2400kcalも減少してしまうサプリメントがあったとしたら、ほとんど劇薬です。これを、メタボリックで悩んでいる肥満の方が利用するのであればよいでしょう。 しかし、痩せるとかキレイになる、ダイエットなどこういった謳い文句に心奪われるのは痩せている若い女性たちです。 つまり、これ以上減量してはいけないのにもかかわらず、アフリカマンゴノキを摂取して危険水域まで減量が進んでしまうことになるのです。
あり得ない成分
アフリカマンゴノキの危険性を提示しましたが、ほとんどそんなものあり得ません。 仮に、これだけ肥満を解決できるのであればノーベル賞を獲得しているはずです。わかやすい数字や謳い文句だけに騙されてはいけません。 アフリカマンゴノキは、まだまだ理解ができない成分なのです。