アフリカマンゴノキが痩せる？問題点はないのか？

今、ダイエットに効果がある可能性が期待されている注目の機能性表示対応素材が話題です。それが、「アフリカマンゴノキ」と呼ばれる素材です。

アメリカなど、ダイエット先進国で爆発的に売れているサプリの主要成分と言われており、日本でも多くの製品が製造・販売されるようになりました。しかし、このアフリカマンゴノキ。

本当に効果があるのでしょうか。ここでは、アフリカマンゴノキの問題点について考えていきます。

国内に広がっていく可能性

アフリカマンゴノキは、中央・西アフリカやインドといった熱帯系の地域に生息する常緑高木です。このアフリカマンゴノキのバター部分は化粧品として使用されていることから、実は我々日本人にまったく馴染みの無いものではありません。

しかし、アフリカマンゴノキ種子エキス原料となると、日本ではまだ流通量が少なく、知名度は低いといっていいでしょう。

このアフリカマンゴノキの種子エキスは、ダイエットに効果があるだけでなく、なんとメタボリックシンドロームを防ぐ効果があるとも言われており、今ダイエット業界で大注目されています。

今後、さらに日本国内でアフリカマンゴノキを使用したサプリメントが製造され、より身近な存在になっていく可能性があるのです。

“痩せる！”と聞くと、どうしても私たち日本人はそういった製品に飛びつきがちです。特に、体型を気にする女性にとって飲むだけで痩せるサプリなどは、夢のようなアイテムです。

アメリカでアフリカマンゴノキを主成分としたサプリが爆発的に売れているということで、かなりダイエット効果が高いのでは、と期待が高まっているのです。しかし、ここで注意しなければいけないことがあります。

それが、“本当にアフリカマンゴノキは痩せるのか？”というところです。アフリカマンゴノキは、細胞内の食欲をコントロールしているレプチンやアディポネクチンに作用すると言われています。

まず、満腹中枢ホルモンと呼ばれているレプチンは、分泌が多くなれば食欲が収まると言われています。そして、そのレプチンの働きを活性化させるアディポネクチンの量が増えれば、さらにレプチンの働きが活性化するので痩せる、という構図です。

アフリカマンゴノキは、このアディポネクチンの分泌量を増やすと言われており、ヒト臨床試験でも実証されているそうです。しかし、本当にそんなうまい話があるのでしょうか。

不透明実は、アフリカマンゴノキの機能性に基づいた論文があるのですが、カメルーン人の23〜55歳の成人を対象としているだけであり、その効果がひじょうに限定的でなのです。

とある社が、社内で行ったオープン試験で日本人10名に効果があったか調べたという研究もあるのですが、化学的根拠に欠けると指摘されており、本当に痩せるのか、安全なのか…というところは、正直うやむやになっているのです。

また、アフリカマンゴノキがエラグ酸に効果があると実証されているのですが、これも説明があまり深堀りされておらず、十分に納得できる内容ではなかったことも問題点として挙げられます。

仮に、被験者に良い効果があらわれたとしても、それがアフリカマンゴノキによるものなのか、はっきりとしないというところも問題点でしょう。

現在、アフリカマンゴノキの成分を使用したアイテムが、各メーカーから多く販売されています。製品化されているので安全性には問題ないと思われがちですが、痩せるなどそういった効果を謳っているアフリカマンゴノキに効果があるのか、冷静に考えなければいけません。

数多くの問題点がクリアできた、その時。アフリカマンゴノキの各種効果を信頼すべきではないでしょうか。