痩せるという広告を過信してはいけない！アフリカマンゴノキの真実とは？

“痩せる”というキーワードに多くの消費者は期待してしまいます。

女性、男性問わずダイエットに成功して素敵な人間になりたいと思うのは当然であり、それを期待して痩身を謳う商品やサービスに手を出してしまうのです。

さて、そんな中、“劇的に痩せる”と話題になっているのがアフリカマンゴノキです。摂取すれば体重がかなり落ちると言われているのですが、本当なのでしょうか。その真実について検証しました。

アフリカマンゴノキが話題なわけ

アフリカマンゴノキは、日本にとってはまだ新しい成分と考えていいでしょう。

亜熱帯地帯の高木に生えるマンゴーのような実から名付けられたアフリカマンゴノキ、ダイエット効果があると昔から言い伝えられているとされています。

科学的には、食欲抑制ホルモンであるレプチンを活性させるアディポネクチンが多く分泌されたり、中性脂肪の減少による数値改善、コレステロールの正常化、炭水化物の吸収を阻害するなどダエットにもってこいの成分がある言われています。

それに目をつけた米国のメーカーが肥満体国である米国にてサプリとして売り出し大ヒット。晴れて、日本にもやってきたということです。しかし、このアフリカマンゴノキは問題点も少なくなかったのです。

アフリカマンゴノキが痩せると言われている理由は、まずアフリカマンゴノキ由来のエラグ酸が効果です。

アフリカマンゴノキ由来エラグ酸を8週間摂取した人が、なんと6kgも減少したということで話題となっています。

しかし、仮に摂取しているだけで8週間で6kgも減少したら怖くないでしょうか。ほか特保成分が12週間で1kg痩せるか否かのレベルのなかで、コレだけ痩せるというのは本当なら大変注意すべき事例です。

また、アフリカマンゴノキ由来エラグ酸は特別なものではなく、エラグ酸自体はイチゴやブラックベリーなどにも多く含まれています。特に、イチゴは1/2パックでエラグ酸3gが摂取できるため、毎日摂取していれば1ヶ月で激やせできる計算になります。これも、眉唾ものでしょう。

さらに、特保許可に提出された論文の中には特保許可の最重要項目が外されていたり、臨床的意義が疑問視される結果ばかりが羅列されています。仮に痩せるとしても、本当に効果があるのか疑問を呈さざるを得ない結果となっているのです。

以前、とある健康食品を扱う企業が景品表示法に関わる問題で取り上げられました。

これは、当該のサプリメントを摂取すれば、炭水化物を食べようが油物を食べようが太ることはなく、どんどん痩せていく…という広告だったことから、消費者に誤解を与えるということで注意されたものです。

利用者の中には、1ヶ月で2ケタ痩せたということも言っていたので、かなり危険性のあるサプリと本来は捉えられます。

ただ、消費者の一部は本当に痩せるのであれば…ということで本気にしてしまう方もいるのです。

そして、主成分は違ったのですがそのサプリメントには、アフリカマンゴノキ由来エラグ酸も含まれていたことから、他の食欲抑制成分をあつめたある意味で注意すべきサプリだったかもしれません。

アフリカマンゴノキに限らず、食欲抑制食品は安全性が疑問視されているものが少なくありません。

確かに、肥満気味の方にとってみれば重要な効果をもたらすことがあるかもしれませんが、健常者の過剰摂取に繋がればトラブルが起こることは誰もが想像できるところでしょう。

アフリカマンゴノキの効果を過信し過ぎず、しっかりと臨床データなどを見極めて利用するかを決めた方が懸命なのではないでしょうか。