本当に中性脂肪の蓄積を防ぐの?アフリカマンゴノキの注意点とは?
アフリカマンゴノキを摂取するとさまざまな嬉しい効果が訪れると話題です。
体重が減少するだけでなく、中性脂肪の蓄積が抑えられたり、コレステロールなどの値も正常化するなど、美味しい食事がたっぷりと楽しめる現代人にとって嬉しい働きが期待されています。
しかし、このアフリカマンゴノキ。本当に、そんなに良いことばかりなのでしょうか。ここでは、アフリカマンゴノキの効果の信憑性について考えます。
中性脂肪について
まず、アフリカマンゴノキの効果で注目したいのが中性脂肪についてです。アフリカマンゴノキの抽出成分のエラグ酸がさまざまな効果をもたらすとされていますが、その中で中性脂肪の蓄積を防ぐという嬉しい働きがあります。
中性脂肪は体の内側に溜まってしまう脂肪であり、これがどんどん増加していくとメタボリックシンドロームと診察され、さまざまな食事制限やつらい運動をしなければならなくなります。
もちろん、そうでなくとも体調管理のために運動や食事制限はすべきですが、誰だって普段通りの生き方をしながら痩せたいと思っていることでしょう。さて、そんな中性脂肪に蓄積を予防するのですから、アフリカマンゴノキは優秀です。
一体、どんな効果があるのか見ていきましょう。
アディポネクチン
アフリカマンゴノキを摂取すると、アディポネクチンという物質の分泌が盛んになります。
アディポネクチンが働くことで食欲抑制ホルモンであるレプチンが増加するため、まずは食欲抑制が働きます。余計なものを食べたい、と思わなくなることで適正な食事を行なうことができるわけです。そして、次に今回主題の中性脂肪です。
実は、レプチンには中性脂肪の分解を促進する働きがあり、脂肪酸に変換するという働きを持っているといわれています。
結果的に、アディポネクチンの分泌量が増加するアフリカマンゴノキを摂取することで、結果的に中性脂肪の蓄積を抑制することが叶うわけです。
GPDHにも注目
さらに、アフリカマンゴノキはグリセロール-3-リン酸脱水素酵素、通称GPDHと呼ばれている酵素の働きを阻害するという働きも持っています。
GPDHは、糖分を中性脂肪に変換するやっかいな酵素であるため、この働きを阻害できれば中性脂肪の蓄積はシンプルに防げる、ということです。
結果的に、アフリカマンゴノキ配合のサプリメントなどを摂取していれば糖から中性脂肪が生成されるシステムを阻害できるため、健康的にダイエットができるというわけなのです。
本当にその効果があるか?
しかし、アフリカマンゴノキにそういった効果があるという科学的根拠があやしい、と指摘する有識者も少なくありません。
その理由ですが、これらアフリカマンゴノキの働きをまとめた研究論文は1件しかなく、さらに科学的根拠もかなりあやしいと言われています。
中性脂肪に関しては、そもそもTGという大切な値が最初から高いと言えないような被験者で調査しているため臨床的意義があるとは思えない、と指摘されています。
さらに、特保通知試験法と比較してもアフリカマンゴノキはその摂取器官が短く、最重要と言われている「腹部脂肪面積」の評価が一切行なわれていないのです。
これでは、臨床する意味がないと言っていいでしょう。
明らかにおかしい痩せ方
さらに、この論文はカメルーン人のみが被験者であり、安全性やその信憑性にも問題が指摘されています。
そもそも、アフリカマンゴノキを摂取していたら8週間で6kgも減量した、ということが記載されています。
これがもし本当であれば、スゴいことでしょうし、逆に危険性すらある成分と言えるのではないでしょうか。噂、そして効果の可能性ばかりが一人歩きしてしまっているアフリカマンゴノキ。
まだまだ、落ち着いてその効果のあり方を考えていくべきでしょう。