アフリカマンゴノキは痩せない！冷静に観察してみよう！

食欲を抑える働きがあるとして注目されている、アフリカマンゴノキ。アフリカマンゴノキを配合したサプリを摂取することで、間食などが避けられ、結果的に減量に繋がるということで話題になっています。

しかし、アフリカマンゴノキは痩せないという報告もあるなど、なかなかその実態を掴むことが難しい状況にあります。

ここでは、アフリカマンゴノキは痩せるのか否か、そのことについて解説していきたいと思います。

なぜ痩せると言われているのか？

アフリカマンゴノキは、熱帯地域に自生する高木になる実のことで、マンゴーのような形と色をしていることから、こう呼ばれています。

アフリカマンゴノキが食欲を減退させ、過剰な食物摂取を防いでくれると言われており、現地の人たちも古くからその効果の恩恵にあやかっているそうです。

このアフリカマンゴノキの効果に注目し、サプリメント化して大成功したのが米国です。

肥満体国と言われ、肥満が社会問題に発展している米国では今、このアフリカマンゴノキを配合したサプリメントが話題。日本国内でも近年、少しずつではありますがアフリカマンゴノキが配合されたサプリが市場に出回りだしており、ダイエットに関心の強い方々に注目されているのです。

摂取したら痩せる。と言われると、何だかあやしいイメージがあり、不安です。

一応、現時点で分かっているアフリカマンゴノキの効果としては、脂肪細胞のひとつであるレプチンが関与していると言われています。レプチンは、別名「満腹中枢刺激ホルモン」と呼ばれており、この刺激により“もう、これ以上食物を摂取しないでいい！”と脳内に指令が送られ食欲がストップします。

アフリカマンゴノキには、このレプチンの働きを活性化させるアディポネクチンという成分を分泌させる効果があると言われており、結果的にレプチンがより活発に働き、食物の過剰摂取を防げるということになっているのです。

アフリカマンゴノキを直接現地から調達したり、調味料として使用するのであれば効果的かもしれませんが、なかなかそうはいきません。

さらに、安全性に関しての臨床データも少なく、日本人がアフリカマンゴノキを摂取することに疑念を抱いている方も実は少なくありません。しかし、現段階でアフリカマンゴノキ配合のサプリメントは市場に出回っており、それを摂取しながらダイエットに励んでいる方も少数いるのが現実です。

では、アフリカマンゴノキは本当に痩せるのでしょうか。まず、アフリカマンゴノキ配合のサプリの効果ですが、基本的に「食べながら痩せる」という謳い文句で売られていることが多いようです。

前述したレプチンの効果を考えれば、食欲を抑えるということなので当然です。

タイミングとしては、食事の直前にアフリカマンゴノキ配合のサプリを摂取し、食事にのぞむという形になるでしょう。

理屈からいけば、アフリカマンゴノキを摂取することで痩せる、というイメージになります。

しかし、冷静に考えるとどの程度のアフリカマンゴノキを摂取すべきなのか、さらに日常生活における個人差、ほかの成分による影響なども加味しなければいけません。そもそも、機能性食品として表示するための臨床データも少なく、その内容もずさんなものと指摘されています。

さらに、レプチンが満腹中枢を刺激したとしても、私たちの回りにはそれを凌駕するさまざまな誘惑が存在し、それだけで痩せるというのは短絡的過ぎるという指摘もあります。

運動や普段の食生活、睡眠、ストレスなど全ての行動と照らし合わせて臨床データを取らないと、アフリカマンゴノキを摂取さえすれば必ず痩せるという確証を得ることは難しいでしょう。

逆に、食欲を無理矢理抑えても脂肪細胞自体が足りなくなれば、それを補うために私たちの身体は食物を求めますし、それを無視していたら不健康状態になりダイエットどころではありません。

なかにはアフリカマンゴノキを摂取していい気になり、結局普段以上に食べてしまい太ったという報告もあるほどです。

アフリカマンゴノキは痩せる、という短絡的なコピーに踊らされてはいけない、ということなのです。

アフリカマンゴノキに限らず、食事を摂取しなければ人間必ず減量します。

しかし、結果的に食欲が増幅しリバウンドしますし、健康面に多大なる悪影響を与える恐れがあります。普段通り生活をしながらアフリカマンゴノキを摂取しても、簡単には痩せません。

「○○だけしていれば痩せる」というものはなく、安全面や本当の効果、そして全体のバランスを見ながらダイエットを行なうことを推奨します。