アフリカマンゴノキでLDL(悪玉)コレステロールを低下させるは嘘!?信用できない理由を解説!
健康診断の血液検査で、「脂質異常」と診断された事はありませんか?
コレステロールの数値が高いと、脂質異常と診断されます。
ただし、コレステロールにはHDL(善玉)コレステロールとLDL(悪玉)コレステロールがあります。
HDLコレステロールの数値が高い場合には、そこまで心配する必要はありません。
ですが、LDLコレステロールが高い場合には、生活習慣病を発症するリスクが高まってしまう恐れもあるんです。
そこで、LDLコレステロールの数値を下げたい人たちの間で注目されているのが、アフリカマンゴノキ です。
アフリカマンゴノキには、なんとLDLコレステロールの数値を低下させる機能があると表示されているからなんですね。
果たしてアフリカマンゴノキで本当にLDLコレステロールの数値が低下するのか、その真相を今回は解説していきます!
アフリカマンゴノキがLDL(悪玉)コレステロールを低下させる理由
私たちの体内には、超善玉ホルモンと呼ばれる「レプチン」と「アディポネクチン」が分泌されています。
レプチンは、満腹中枢を刺激するホルモンとして知られ、アディポネクチンはインスリンの働きを活性化する役割を果たしていることでも知られているんですね。
しかし、肥満した状態は脂肪細胞が肥大化してしまっているため、アディポネクチンの分泌量が低下します。
すると、アディポネクチンにサポートされているレプチンの分泌量も低下するため、生活習慣病のリスクが高くなってしまうんですね。
アフリカマンゴノキは、そんなアディポネクチンの分泌量を増加させる働きが期待できるため、インスリン作用を促して血糖値を下げるのに役立つとされています。
また、アディポネクチンには血管を広げる作用も期待できるんですよ。
アディポネクチンの分泌量が増えれば、血流が良くなり、LDLコレステロールを低下させることにもつながります。
しかし、アフリカマンゴノキを使った臨床試験データを見ると、LDLコレステロールに対して本当に効果があるのかは、疑問なんです。
アフリカマンゴノキのLDLコレステロールに対する科学的根拠
アフリカマンゴノキは、カメルーン人を対象に臨床試験が行われています。
この臨床試験では、LDLコレステロールの数値が、8週間で低下したとされているんですね。
しかし!被験者の試験前の数値を見ると、もともと基準値内であることがわかります。
基準値は70〜139mg/dlとなりますが、被験者の摂取前の値をみると、106.40なんですね。
8週間経過した後は、80.05と下がっていますが、この数字では臨床学的に意義があるものとはいえません。
したがって、アフリカマンゴノキでLDLコレステロールを低下させられると、言いきることができないのです。
脂質異常を解消したいなら生活習慣の見直しがおすすめ!
LDL(悪玉)コレステロールが高い脂質異常が気になるのであれば、生活習慣を見直しましょう!
効果が不確かなアフリカマンゴノキに頼るよりも、食生活や運動を見直した方が、よっぽど改善効果を期待できます。
1日30分以上の日常的な運動を心がけるのはもちろんですが、野菜中心のバランスの良い食事を取り入れるのも良いですね。
また、LDLコレステロールの数値は、肥満と関係なく高くなることも少なくありません。
痩せている人であっても、不規則な生活習慣を繰り返し送ることにより、LDLコレステロールの数値を高くしてしまうことがあるんです。
ちなみに、LDLコレステロールを下げるのにおすすめの食材は、魚の油に含まれるDHAやEPAになります。
特に青魚に多く含まれているので、日ごろから意識的に食べてみてくださいね!