アフリカマンゴノキの効能は?本当に痩せるのか?
近年、大きく注目されているのがアフリカマンゴノキという成分です。
痩せる、中性脂肪やコレステロールが気になる方に効果があるなど、さまざまな嬉しい効能があると言われています。しかし、それらは本当に信じてよいものなのでしょうか。
ここでは、アフリカマンゴノキの効能について考えていきたいと思います。ぜひ、気になる方は参考にしてみてください。
アフリカマンゴノキってなに?
まず、アフリカマンゴノキについて覚えておきましょう。
アフリカマンゴノキは、アフリカなどの熱帯地域に自生している高木の実であり、形がマンゴーにそっくりなためこう呼ばれています。現地では、過剰な食欲を抑えてくれる実として知られており、スープのとろみづけや調味料としてなど、さまざまな形で摂取されているようです。
アフリカマンゴノキは、このように食欲を抑える働きがあるということで、米国のメーカーが目をつけてサプリメントとして販売させます。
その後、さまざまなメーカーがアフリカマンゴノキ由来の抽出エキスを配合したサプリメントを販売し、米国で爆発的なヒット商品となったのです。
日本国内でも、2010年頃からアフリカマンゴノキの抽出エキスを配合したサプリメントが販売されており、すでに数千万食以上が流通していると言われています。これから先も、アフリカマンゴノキのサプリメントが多く流通する可能性は高いでしょう。
アフリカマンゴノキの効能とは?
さて、そんなアフリカマンゴノキなのですが、私たち人間にどのような効能があるのでしょうか。まずは、体重の減少に関係するものです。
アフリカマンゴノキは、食欲を抑えるホルモンのひとつレプチンの働きを活性化すると報告されています。レプチンの活性化に必要なホルモンである、アディクポネクチンという成分を多く分泌する作用があることから、結果的に食欲が抑えられるというものです。
さらに、炭水化物の吸収を妨げるという効果があるため、ご飯やパン、麺類などを摂取しても糖質が吸収されにくく、太りにくくなると考えられます。
また、注目されているのがアフリカマンゴノキ由来のエラグ酸による、コレステロール値の改善などです。
LDLコレステロールは下げ、HDLコレステロールは上げるという、理想的な環境を整えてくれると期待されています。もちろん、中性脂肪が値が正常化したり、さまざまな効能が期待されています。では、私たちはアフリカマンゴノキのサプリを摂取し続ければ、必ず健康になるのでしょうか。
臨床データがあやしい?
各メーカーが、機能性食品ということでアフリカマンゴノキを配合したサプリを出しています。それには、届出などが必要なのですが、そもそも日本国内で販売されるための臨床データがずさん過ぎると有識者から指摘されています。
その報告論文は、カメルーン人のみが対象者であり、その被験者が特に問題を持っている人たちではありません。
LDLやHDLといったコレステロール値に関しても、摂取群とプラセボ群での有意差がほとんどなかったり、痩せるという実績をアピールするための、腹囲の計測もなされていません。
そして、もっとも問題視されているのが体重変化です。ほかの機能性食品を12週間摂取した場合、約1kg痩せるか否かという程度だったのに対し、なんとアフリカマンゴノキは8週間で約6kgも減量していたのです。
仮に、アフリカマンゴノキを摂取してそこまで痩せるのであればノーベル賞ものですし、危険な食品とも捉えられます。
効能を信じきってはいけない
痩せるとか、健康になるとか、こういった謳い文句に私たち人間はとても弱いと感じています。しかし、それを信じる前にその成分にしっかりとした科学的根拠があるのか、それを知ることも重要です。
自分の身は自分で守るしかありません。ぜひ、チェックを怠らずにアフリカマンゴノキの効能について、調べていきましょう。