特保成分と比べればよくわかる?アフリカマンゴノキが危険な理由!

カテゴリー:アフリカマンゴノキエラグ酸ダイエット体重減少効果

痩せるとか、ダイエット効果があるとか、私たちはそういった文言に踊らされやすいところがあります。 ○○をしたらキレイになる…といわれると、すぐにそれを実践したくなる節があるようです。 さて、そういった謳い文句で話題になっているのがアフリカマンゴノキという成分です。 実際には、アフリカマンゴノキ抽出エラグ酸ですが、これを摂取すると激やせするというのです。ここでは、問題点がないのか考えます。

アフリカマンゴノキ抽出エラグ酸とは?

冒頭でお伝えしたアフリカマンゴノキ抽出エラグ酸。 亜熱帯地帯に自生する高木になる実がマンゴーに似ているところからこの名が名付けられた、といわれていますが、その種子から抽出されるのがアフリカマンゴノキ抽出エラグ酸です。 古くからこれを摂取することで食欲が抑制され、余計なものを食べなくてすむため痩せられる…ということが信じられてきたといいます。 それに目をつけたのが、肥満大国である米国のメーカー。 そのほか、さまざまな健康効果があることがわかったといい、結果的にサプリメントとして発売され大ヒットを記録しました。アフリカマンゴノキ由来エラグ酸は健康効果も高い、ということで日本国内でもサプリメントに配合され売られているのです。

ずさんな論文?

さて、そんなアフリカマンゴノキ。 アフリカマンゴノキ抽出エラグ酸3mgを毎日摂取することで激やせし、さらにメタボも抑制できることから大きな話題になっています。 しかし、そういった効果があると示唆されている提出論文を見るとかなり内容がずさんであることが分かってきたのです。諸々、細かなところはあるのですが、ひとつは特保通知試験法との乖離部分です。 この機能性食品を摂取すると痩せる可能性があるとか、何らかの健康効果があると謳う場合、しっかりと特保通知試験法に基づいた検査方法をやっていかなければいけません。 当然の話でしょう。しかし、アフリカマンゴノキとそれを比較すると少しおかしな点が多く出てくることがわかります。例えば、試験方法としては二重盲検並行群間比較試験なので問題はありませんが、評価指標に問題があることがわかります。 例えば、一般的な特保通知試験法の場合は評価指数に腹部脂肪面積の評価が確実に必要になります。アフリカマンゴノキの試験方法によると、BMI(体重)、腹囲、体脂肪率の検査はあるものの、肝心の腹部脂肪面積がスルーされているのです。 これがないと、臨床上あまりこの試験自体が意味をなしません。さらに、腹部脂肪面積ないということは特保にも認められないわけで、まったくもって意味がないわけです。

異様な減量数値

多くの方は、コンビニやスーパーなどでお茶に特保と記載されているものを見たことがあるでしょう。 これは、厳しい試験をしっかりとクリアし、何らかの体重減少効果が認められているから提示することができる名前です。 しかし、こういった特保成分は劇的に痩せるものではなく、あくまでその効果が期待できるというものです。 例えば、ケルセチン配糖体は12週間連続で摂取した場合、体重は0.12kg減少する可能性がある…というものです。多くても烏龍茶重合ポリフェノールであっても-1.1kgほどです。 それでも摂取するとなると、痩せる可能性があるのですから、すごい成分であることは間違いないでしょう。しかし、アフリカマンゴノキを見てみましょう。 アフリカマンゴノキ由来エラグ酸を3mg、たった8週間摂取するだけで-6.2kgの減量に成功しています。こんなこと、誰がどう考えても不自然ではないでしょうか。

まだ危険過ぎる?

アフリカマンゴノキは、もしかしたらよい効果があるかもしれません。しかし、あまりにも内容がずさん過ぎるため、自分で自分の首をしめている状態にあります。まだまだ危険です。使用は控えましょう。