アフリカマンゴノキを抗メタボ・糖尿病予防に信用しすぎるのは危険?専門家が指摘する雑な科学的根拠を検証!

カテゴリー:アディポネクチンアフリカマンゴノキダイエット体重減少効果

世界的に肥満が多い国として知られるアメリカで、注目を集めたアフリカマンゴノキ。 年間250万個も売れたダイエットサプリの主要成分になったことで、一大ブームを巻き起こしました。 さらに、こちらのアフリカマンゴノキには、ダイエット効果だけでなく、抗メタボ効果や糖尿病予防効果も注目されています。 これが本当なら、まさに夢のようなダイエット素材ですよね。 しかし、残念ながらアフリカマンゴノキには、専門家が指摘する雑な科学的根拠が存在します。 ダイエット素材として軽い気持ちで試すのなら大きな問題はありませんが、抗メタボ・糖尿病予防に信用しすぎると、危険かもしれません! そこで今回は、アフリカマンゴノキが抗メタボ・糖尿病対策におすすめできない理由を具体的に解説します。

 

アフリカマンゴノキが抗メタボ・糖尿病予防に良いとされる理由

そもそも、アフリカマンゴノキが抗メタボ・糖尿病予防に良いとされているのは、脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンの分泌量を、約2.6倍増加させることができるからです。

アディポネクチンとは?

アディポネクチンとは、私たち人間の内臓脂肪細胞で作られている超善玉物質として知られています。 体内での主な働きは、

・内臓脂肪を減らす脂肪燃焼作用

・動脈硬化を抑える健康作用

・インスリンの感受性を高める抗II型糖尿病作用

このようにいわれており、他にもメタボの改善や、コレステロールの正常化を手助けすることで知られています。 しかし、代謝機能の低下や摂取カロリーの増加によって肥満傾向に陥ると、体内では中性脂肪で肥大した脂肪細胞が増えていくんですよ。 その結果、アディポネクチンが体内で産生されにくくなるため、メタボや糖尿病といった生活習慣病に陥りやすくなります。 したがって、アフリカマンゴノキのアディポネクチンの分泌量を増やす作用が、抗メタボ・糖尿病予防に役立つと紹介されているんですね これが本当なら健康効果として素晴らしい素材となります。 しかし、アフリカマンゴノキの科学的根拠には、専門家が指摘する3つの雑な科学的根拠が存在するんです。

 

アフリカマンゴノキの3つの雑な科学的根拠

アフリカマンゴノキは、科学的根拠を示すための臨床試験が、カメルーン人32名を対象に海外で行われました。 その結果は一見素晴らしいものでしたが、内容をしっかり確認してみると、以下のような雑な点が明らかとなったんですね。

・腹部脂肪面積の測定がない

・日本人への外挿性が説明不足

・目を疑う驚異的なダイエット効果

まず腹部脂肪面積の測定ですが、こちらはトクホ認定でも重要視される、臨床的意義上で必要不可欠な項目です。 しかし、アフリカマンゴノキの臨床試験データを発表した論文には、こちらの評価がなされていません。 続いて日本人への外挿性ですが、ガイドライン上で「海外で行われた研究は日本人への外挿性を考慮すべきである」と、されているにもかかわらず、説明が驚くほど不十分なんですよ。 これでは、たとえカメルーン人に一定の効果を発揮したとしても、日本人に対して同じような効果を発揮するとは断言できません。 さらに、論文で発表されたアフリカマンゴノキのダイエット効果は、目を疑うような驚異的なものでした。

・わずか8週間で体重が6.2kg減少

・わずか8週間でウエスト周囲が2.3cm減少

これが本当に実現するのなら、世界中が大騒ぎになっているはずです。 ノーベル賞を受賞していても、おかしくありませんよね。 しかし実際には、今現在日本国内のメディアで大きく取り扱われることもありませんし、もちろんノーベル賞も受賞していません。

 

まとめ

アフリカマンゴノキによるダイエット効果や、健康作用をすべて否定するわけではありません。 しかし、上記でご紹介したような雑な科学的根拠が専門家から指摘されているのも事実です。 これを考えると、抗メタボ・糖尿病予防に役立つ素材として信用しすぎてしまうと、現状を悪化させてしまう可能性も否めません。 生活習慣病予防をお考えの方は、まず今現在の食生活や運動を見直すことが大切です。 バランスの良い食事を心がけ、基礎代謝をアップさせるための運動を取り入れるところから始めてみましょう!