国内でも人気になりそう?アフリカマンゴノキのサプリの問題点とは?
今、ダイエット業界で話題になっている成分が「アフリカマンゴノキ」と呼ばれる成分です。熱帯地域に生息する高木の果実から摂取されたエキスのことを指しており、これを主成分としたサプリメントが大人気だそうです。
しかし、このアフリカマンゴノキ。本当に安全なのでしょうか。ここでは、アフリカマンゴノキのサプリメントの安全性について考えていきます。
痩せると話題のアフリカマンゴノキ
アフリカマンゴノキは、冒頭でも大伝えしたように、熱帯地域の生息している高木から採取できる果実の成分です。
マンゴーのようなカタチをしていることから、アフリカマンゴーの名でも親しまれているようです。さて、このアフリカマンゴノキは、食用や化粧品成分として使用されていますが、近年では痩せる可能性があるということで、サプリメントの主成分として注目を集めるようになってきています。
もともと、過剰な食欲を抑えるということから現地でも摂取されており、研究成果などを経てサプリメントとして使用できると話題に。
肥満体国であり、ダイエットに強い関心を示しているアメリカでは、このアフリカマンゴノキを使用したサプリメントが年間250万個を超える勢いで売られているというのですから、社会的ブームが到来していると言っても過言ではありません。
日本国内でも注目されはじめている
米国で人気が到来している、となれば日本でも人気が出ないはずがありません。アフリカマンゴノキは、満腹中枢ホルモンと呼ばれているレプチンの分泌を活性化させると言われています。
さらに、そのレプチンを活性化させたり、糖尿病などにも関連するアディポネクチンの分泌量を増やすとも言われており、その結果食欲が抑えられ、ダイエットに繋がると考えられているのです。
こういった効果に目をつけた日本の各メーカーは、アフリカマンゴノキを使用したサプリメントを続々と販売し始めています。
まだ、完全に市販されるかわからない段階のものをふくめると、10以上の商品があり、それサプリメントは今後日本各地で大注目される可能性が多いにあります。
日本人に効果があるのか?
さて、そんなアフリカマンゴノキ。サプリメントになり、それを摂取して痩せられるのであれば苦労はありません。肥満を防ぐという効果はもちろん、コレステローチを正常化したり、糖尿病を予防したり、さまざまな健康効果が期待されているのですが、臨床試験に疑問点が多くあるので、少し追求していきましょう。
アフリカマンゴノキの機能性表示の根拠ですが、研究対象者がカメルーン人のみだった、ということが問題です。さまざまな研究結果や日本人10人で行われた臨床試験もあったようですが、社内検査だったり、後に文献と照らし合わせただけという、化学的根拠とは言えないレベルのものでした。
また、カメルーン人を対象にした検査も冷静に確認してみると、問題点が浮き彫りとなります。
化学的根拠に乏しい
かまず、繰り返しになりますが、BMI25-30のカメルーン人の知見1報だけだった、ということは問題です。さらに、エラグ酸に効果があるという説明がありますが、内容が薄く、説明が不十分だったことも指摘できます。
また、コレステロール値の改善についても、被験者のLDL-C初期値が高くなく、HDL-C初期値は高かったことから、群間有意差について臨床試験の意味が見出せない、という指摘もあるようです。
また、メタボリックシンドロームに関連する中性脂肪についてですが、これらもTG初期値が高いわけではない被験者を対象としているため、臨床的意義があるとは言い難い結果となっています。
これらを鑑みても、日本国内でアフリカマンゴノキのサプリメントを販売するというのは、時期尚早だったのではないでしょうか。
安全性をしっかりと調べること
アフリカマンゴノキのサプリメントは、これから多く店頭に並ぶかもしれません。しかし、まだ臨床的な結果に疑問点が多く、手放しで安全と言える状態ではありません。今後の推移を、厳しく見守っていきましょう。