アフリカマンゴノキは問題点だらけ!?あてにならない効果・効能とは?
ダイエットや健康に効果がある機能性表示食材として、注目を集めるアフリカマンゴノキ。 世界中で話題となり、数年前から日本にも上陸しています。 そんなアフリカマンゴノキを使ったダイエットや健康維持に対し、実は一部の専門家たちのあいだで、ある問題点が指摘されているんです。 そこで今回は、アフリカマンゴノキの効果・効能がどのくらい信頼できるのかを検証していきます!
アフリカマンゴノキに期待されている効果・効能とは?
アフリカマンゴノキに期待されている効果・効能は、大きく分けて以下の2つになります。
▪︎食欲抑制効果
アフリカマンゴノキがダイエットに最適だと世界中に伝わった理由の1つに、食欲抑制効果が挙げられます。 アフリカマンゴノキに含まれるアディポネクチンには、満腹中枢刺激ホルモンとして知られている「レプチン」を、活性化する力があるんですね。 そもそも、私たちが食事をしているとき、お腹いっぱいだと感じるのは、満腹中枢が刺激され、「これ以上食べなくて良い」と脳に伝達されるからです。 満腹中枢が刺激されない状態で食べ続けてしまうと、満足度を得ることができず、いつまでもお腹いっぱいになりません。 つまり、アフリカマンゴノキを体内に摂取することによって、アディポネクチンの分泌量を増やし、満腹中枢を効率的に刺激できるようになります。
▪︎ 中性脂肪の分解効果
食事により体内に取り込まれたエネルギー源は、生命を維持するために必要な活動や、運動によって消費されます。 しかし、「消費量が少ない」もしくは「エネルギーの過剰摂取」により、エネルギーとして使われることなく蓄積されていくと、脂肪細胞を増やす結果につながるんですね。 これが肥満の原因となり、さらに命に関わる生活習慣病を引き起こすきっかけとなります。 そこで必要となるのが、脂肪細胞の多くを占める中性脂肪の分解です。 通常であれば、食事制限や運動によって中性脂肪の分解を促しますが、アフリカマンゴノキに含まれるアディポネクチンがレプチンを活性化すると、中性脂肪の分解をサポートします。
アフリカマンゴノキの効果・効能の信頼度は?
上記のような効果を本当にもたらすのであれば、アフリカマンゴノキはダイエットや健康に大いに役立ちます。 しかし実際には、アフリカマンゴノキだけで食欲が抑制されたり、中性脂肪の分解が促されたりするケースは決して多くありません。 なぜなら、アフリカマンゴノキには臨床試験データに問題点があるからなんですね。
▪︎アフリカマンゴノキの問題点
まず、アフリカマンゴノキの効果・効能を示した臨床試験データをご覧ください。
「アフリカマンゴノキ 臨床試験データ」
・体重:平均−6.2kg
・ウエスト周囲:平均−2.3cm
・中性脂肪: 56.55 → 49.53mg
これは、たった8週間の臨床試験によって導き出された数字です。
特に注目したいのは体重ですが、わずか2カ月間で体重が6kg以上も減少しているんですね。 これが本当ならものすごい発見になりますが、冷静になって考えてみると、これを実現するために1日700kg以上のカロリーを消費したことになります。 運動や食事制限をせず、ただアフリカマンゴノキを摂取するだけでこれだけエネルギーを消費できるのなら、ノーベル賞受賞ものだと思いませんか? 成人女性が700kgカロリーを消費するためには、5kg以上の荷物を背負って2時間ほど山登りを続けなければいけません。 それなのに、ただ飲むだけでこれだけのカロリーを消費できるなんて、残念ですがありえないレベルになってしまうんですね。 つまり、アフリカマンゴノキの効果・効能を示す根拠は、専門的な知識を持たない人の目からみても、信頼性に欠けるものと言わざるを得ないのです。
ダイエットと健康維持を実現させたいなら生活習慣の見直しを検討しよう
アフリカマンゴノキのアディポネクチンとレプチンの効果は、理屈的には筋が通っています。 しかし、実際に行われている科学的根拠を示す臨床試験データは、残念ながら信頼度に欠けるものです。 これを考えると、ダイエットと健康維持の両方を実現させるためには、アフリカマンゴノキに頼るのではなく、生活習慣の見直しが重要です。
・バランスの良い食事をゆっくり食べる
・エレベーターやエスカレーターに頼らず階段を使う
・1日30分程度のウォーキングをする
この3つを生活習慣として取り入れるだけで、ダイエットや健康維持に必ず役立ちます。 アフリカマンゴノキに過剰な期待を抱かず、ぜひ今日から始められることを取り入れていきましょう!