アフリカマンゴノキサプリは太っている人こそNG!?怪しい科学的根拠に騙されるな!
肥満大国のアメリカで一大ブームを巻き起こした「アフリカマンゴノキ 」 ダイエットサプリの主要成分となり、食べ過ぎを抑えたり、中性脂肪を分解したりする効果があると、日本でも話題になっています。 「アメリカで効果があったのだから、肥満傾向の人のダイエットに、高い効果が期待できるのでは?」 こんな噂をよく耳にしますが、残念ながら日本国内でアフリカマンゴノキに高い実績はありません。 SNSや掲示板に寄せられる口コミをみても、
・痩せない
・ウエストサイズが変わらない
このように、太っている人の減量ダイエットで、ネガティブな感想が多いのも事実です。 そこで今回は、アフリカマンゴノキの怪しい科学的根拠を解説します。 これをみれば、なぜアフリカマンゴノキダイエットで痩せないのか、はっきりするかもしれませんよ!
アフリカマンゴノキの科学的根拠を示す論文の被験者は全員「カメルーン人」
アフリカマンゴノキは、科学的根拠を示す臨床試験データを論文にまとめています。 内容を確認してみると、まず1番最初に目についたのが、臨床試験の対象者が全員カメルーン人だった点です。 通常、海外で行われた研究に関しては、日本人への外挿性を考慮する必要があります。 なぜなら、日本人と外国人では体質が異なる可能性があるからです。 しかし、アフリカマンゴノキの臨床試験データには、日本人に対する外挿性の説明が不十分であり、日本人が摂取しても同等の効果を実感できるかのように説明されています。 現に、日本人とアメリカ人を比較しても、大きな大格差がありますよね。 カメルーン人に関しても、日本人とは食生活や生活習慣が大きく異なるため、この点に関しては、信憑性が非常に低いと判断されても仕方がないのではないでしょうか。
アフリカマンゴノキの臨床試験はトクホ認定に必要な項目が無視されている
続いて注目したいのが、アフリカマンゴノキの臨床試験内容です。 科学的根拠を示した論文内には、トクホ認定で重視されている「腹部脂肪面積」の項目がありません。 つまり、腹部脂肪面積の評価がなされていない臨床試験となるため、当然ながらトクホとしての許可は得られないことになります。 このような理由からも、アフリカマンゴノキは日本国内で、機能性表示食品の扱いとなっているんですね。 ちなみに、機能性表示食品は消費者庁に対し、届け出を出すことにより表示できる食品です。 トクホのような厳しい国の審査がないため、事業者の責任において、科学的根拠をもとに機能性を商品パッケージに記載することができるんですよ。 「機能性表示食品はトクホと変わらないのでは?」 このように考えている人は、トクホと機能性表示食品の違いを、ぜひこの機会に覚えておいてください。
アフリカマンゴノキのダイエット効果はエラグ酸のみ
アフリカマンゴノキ由来エラグ酸には、満腹中枢を刺激する「レプチン」の活性化を促す「アディポネクチン」の分泌量を増やせることで、あらゆるダイエットに対しての効果・効能があると紹介されています。 臨床試験データでは、わずか8週間で体重が− 6.2kgも減少したと記載されているため、かなり高いダイエット効果を期待している人も多いはずです。 しかし実際には、劇的なダイエット効果をエラグ酸のみで説明するのは無理があります。 なぜなら、エラグ酸は以下のような食材にも豊富に含まれているからです。
・イチゴ、クランベリー、ラズベリー、ブルーベリー、ブドウ、くるみ、ザクロ
これらの食材を毎日意識的に摂取したとしても、たったの8週間で6kg以上の体重が減少するとは、考えにくいですよね。 専門家のあいだでも、エラグ酸のみでダイエット効果を証明しているアフリカマンゴノキ由来エラグ酸に対し、賛否両論がわかれています。
まとめ
今回は、アフリカマンゴノキの怪しい科学的根拠を解説しましたが、いかがでしたか? 肥満傾向にある人が、アフリカマンゴノキだけに頼ってダイエットしてしまうと、食欲を抑えられるからと過信して食べ過ぎてしまったり、運動不足を招いたりする恐れがあり危険です。 本気でダイエットに取り組みたいのであれば、規則正しい食事や日常的な運動を取り入れ、バランスの良いダイエットを始めましょう。